新婚生活 in 油屋

その7



 うらうらとした、長閑なお昼。

 周りに溢れるのは、心安らがせる自然の色彩。

「ふあぁぁぁ……」

 ハクは、大きく欠伸をした。普段、油屋では絶対に見せないリラックスした表情で。

 そのハクの膝に頭をのっけて、千尋がすやすやと寝息を立てている。

 油屋に来て以来、昼夜の逆転した日々に慣れてしまったのだろう。

 最初こそ、絶対起きてる! と、拳を握り締めて宣言していたものだが、やはり、眠気には勝てなかったらしい。

 銭婆の気遣いで、バスケットの中に入っていた救急用具で体中に残るハクの怪我を手当てした後……すぐに、眠ってしまった。

 ハクの、膝枕で……。

 きっと、昨日から今朝にかけてのごたごたで疲れていたのかもしれない。

 穏やかな顔で寝息を立てる千尋……ハクは、瞳を細め、至極満足げに笑って、その頬に口付を落した。

「今は……ゆっくりお休み。私の、千尋……。でも、ね……起きたら、夜が来るまで、寝かせないから、ね……」

 耳元で囁かれた言葉を、夢の中で千尋は聞いていたのだろうか。分からない。

 けれど、千尋はふっくらとした唇を微笑みの形に崩して……言った。

「ハク……大好き……」

 それは、無意識の承諾だ、と、ハクが解釈して……その後、目を覚ました千尋がどうなったか、は……言うまでもない……と、思う(笑)。


 ふたりがラブラブになったところで、このお話も終わり……いや、何かを忘れている……。

 一応、ハクVS坊編と題しているからには……。



「千尋〜〜!!! どうして迎えに来てくれないの〜!?」

 銭婆の家で、坊。

 銭婆の家の片付けの手伝い(と、いうか、自分が散らかしたのだが)を終え、疲れて眠って……目を覚ませば、すっかり日が暮れていた。

 油屋はそろそろ"朝"を迎えている頃だろう。

 なのに、千尋は(ハクもだが)姿をあらわさない。

 ちなみに、その頃、千尋は、ハクに酷使され、くたくたに疲れさせられて、息も絶え絶えになっていたのだから、坊の事を考える余裕もなかったろう(笑)。
 と、いうか、きっと、"坊"という言葉を口にした途端、更にハクの責めはひどくなったに違いない(爆)。

「千尋ぉ………えぐぅ……全部、全ぇん部、ハクが悪いんだっ! ハクのばか〜!!」

 と、坊が叫んだ頃、坊の存在をすっかり忘れ、ご満悦状態で帰途についていた白竜が、大きなくしゃみをして竜巻を起していた。<千尋はその背で、ぐったり昏睡中!

 けれど、ご安心あれ。ハクと千尋に置いてけぼりをくらった坊は、ちゃんと銭婆の魔法によって油屋に届けらた。

 当然と言うかなんというか・・・・・・その後、またもやハクVS坊編は続いたらしいが……この日からしばらく、ハクは無敵状態だったらしい。

 何故って?

 そんなの、千尋のおかげに決まっている!!

 千尋の眠れない(眠らせてもらえない)日々は続いたようだけれど……。




 ハクVS坊編、結果。

 圧倒的大差で、ハクの勝ちっ!!!


〜幕〜



おわり〜♪

予定に無かったはずなのに、勝手に(?) ハクがブラックになってくださいました。
そうか……ブラックって、噂には聞いていたけど……(笑)。

千尋って、料理が下手な気がします(^^;)。
(多分)専業主婦のお母さんもいるしね。ひとり娘だし。
例のおにぎり見ても、ハクの方が絶対に上手いと思う。
つー事で書いてみたりしました。


(時々飛びつつ)連日更新、楽しかった〜。
次のお話も、そうできるといいな(^^)。
まだ、ちょっと未定。
でも、しばらくしたら(…2,3日)、きっと始める(笑)。


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