11111hitのカウンターリクエストで差し上げた創作です


天使の実を手にする者5

−6−

 

「結局……なんだったんだ〜!?」

 アンジェリークの“復活の祈り”と“癒しの祈り”によって回復した情け無い男達は、今、船の上で、疲れ切って、それぞれくだをまいていた。

「いい経験になったじゃない?」

 にっこり笑って……実に、刺々しい物言いをする。

 情け無いかな、(一応)船長ゼフェル、アンジェリークに何も言い返せない。

 ただ押し黙り、再び甲板に大の字になって、カモメ飛ぶ青空を見上げる。

「まぁ……なんだな、俺たちもまだ、井の中の蛙であったわけだ……」

 自分の刀を杖代わりに座り込んでいるオスカーは、眩げに瞳を細めて空を仰いでいる。

「入り口に近いこの海域でアレだから、エバーラスティングラインには、あれ以上のバケモノがいることは間違いない、だろうね……」

 階段に座り込んでいるセイランがけだるげに溜息をつく。

 でもって、しばらくの沈黙。

 皆、セイランのセリフに、なにやら思い当たった考えがあったのだが・・・・・・言い出すのが躊躇われて、口をつぐんだ。

 それぞれ、なんとなぁく、目でやり取りをして・・・・・・最終的に、ゆっくり、嫌々ながらも、アンジェリークは口を開いた。

「……ねぇ……そういや……あいつらも、エバーラスティングラインに向かってるって言ってたわよ、ね?」

「ああ、そうだった、ね……」

 重く息を吐き出して、セイラン。

「それじゃあ……」

 顔をしかめて、頭をかきながらオスカー。

「また、あいつらと会う事になるわけ、か・・・・・・」

 脱力しきってゼフェル。

 そして、示し合わせたわけでもないのに、皆が深い溜息。

 全員が全員とも、皇帝はともかく……あの天使の少女には、(色々なイミで)どうも勝てそうにない(いや、別に勝ちたいとも思わないが……)気がしての溜息だ。

「おーい! 次の島が見えたけど、どうする!?」

 ひとり元気なランディが、脱力しきった仲間に気付く事無く、帆桁からアンジェリークのご意向を伺う。

「……パスパス! エリューシオンで大概のものは手に入れたでしょう? このまま、最後の島まで向かいましょう!」

「わかったよ!」

 はつらつと笑って、請合うランディは、再度望遠鏡を覗き込んだ。

「……あれ?」

「ん? どうしたの?」

 ランディの疑問含みの一言に、アンジェリークは顔をあげる。

 どこまでも透き通った青空と、眩い陽射しに瞳を細める。

 ランディは身を乗り出して、更に望遠鏡を覗き込みながら、実況をはじめるのだが・・・・・・。

「ん・・・・・・なんだか……とても珍しい旗模様の船が……骸骨旗(ジョリーロジャー)、だよな?」

「海賊なんて、エバーラスティングラインに近いこの海域じゃ珍しくも無いでしょう?」

「でも、初めて見るような珍しい海賊旗だよ……えーと、髑髏の上に輪っかがのっかってて、クロスボーンの変わりに羽根が……えーと、なんだか、天使、みたいに・・・・・・」

「………………………………………!!!!!!!!」

「え? 皆、どうしてそこで倒れるんだ? え? あれ、天使って・・・・・・」

 

 

 海は凪ぎ、空は快晴。

 潮風を受けて帆ははらみ、とがった舳先が平穏の海面に小さな波をたて、レッツゴーチュピ号は航路を進む。

 彼らの行く手に何が待つのか……。

 それは、まだ誰にも分からない…………多分。

 

〜おわり〜

 

 


<言い訳>

おわりです(^^)。

こんなお話もらってくださった、shellyさん、ありがとね〜♪

でもって、ここまで読んでくださった皆様も、ありがとうございます(^^)。

今回は、ホントにみじかいっす。

オチ? オチでしょうか?(笑)

続きそうな感じの終わり方かもしれませんが、続く予定はありません(苦笑)。

こういった、パロディっぽいお話、書くの、結構好きです。

ネタ考えるの、あるイミ楽ですから(^^;)。

また、機会があれば、書きたいです・・・・・・が、その前に、アレコレと

書きたいもの・書くべきものが溜まってますね〜(笑)。