基本・男だらけの灰かぶり姫

 


御伽噺といえば、灰かぶり姫、なんてどうでしょう?

 

注意:シンデレラの夢たっぷりの童話のみを楽しみたい方は、決して書体が変わったセリフ部分を読んではいけません。

 

 

 昔々、ある所に、幼い頃に母を亡くして、いぢ悪な継母とふたりの義姉にいぢめ倒されているかわいそうな娘がおりました。

 下働きの女のように掃除から食事まで、こきつかわれ、夜も寝る場所は寒さを防ぐために、暖炉の燃え滓の残った灰の中。それゆえ、彼女の名前は、灰かぶり姫……シンデレラ、と呼ばれておりました。

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「シンデレラ、シンデレラはおらぬか!」

 その日の朝、慌しい家内にシンデレラを呼ぶ、継母の声が響きました。

「なんだよ、うっせーな、まったく」

 継母の声に、シンデレラ昨日から言い付かっていた物を持って、継母と義姉達がいる部屋に向かいました。

「おい、お嬢ちゃん、母上様に向かってその態度はなかろう?」

「あん? 誰が母上なんだよ。気色悪ぃ」

「お姉様、この子にだって悪気はないでしょう(正直なだけです)。ああ、でも、シンデレラ……もう少しくらい、礼儀正しくしましょうね。でないと、お父様がお困りになりますよ?」

「って、ちょっと待て、コレが母親で、アレが父親か? てゆーか、あの父親、やる気あんのか? オレ、あいつの実の娘なんだろ、一応。継母にいじめられてんの、放っておくなんざ、職務怠慢もいいところじゃねぇか?」

 姉たちの意地悪な言葉にも逆らうことなく、優しいシンデレラは耐え忍び、ただ、心の中の面影の母を思います。

 もともと体の弱かった母は、いまはの際にシンデレラを枕元に呼び寄せて、言ったものです。

 神を信じ、素直な心でいるのですよ、と。

 シンデレラは、母のその言葉を胸に刻み込み、今でも、辛い事、悲しい事があると、その母の言葉を思い出すのでした。

「まったくよー、なんで、オレにこんな事押し付けんだ? めんどーだったらねーぜ」

「何が、面倒なものか。本当は、お前、羨ましいんじゃないのか? え? 灰かぶりのお嬢ちゃん」

「うっせーよ! 誰が羨ましいもんか」

「いけませんね、シンデレラ、羨ましいと思えば、素直にそうお言いなさい。そうすれば、頑ななお姉様の心も和らぐかもしれませんよ? ええ、心から意地の悪いお姉様ですがね。優しい心も持ち合わせていますよ」

「ほお、妹の分際で、良く言えたもんだぜ……」

「なんで、おめーらが喧嘩おっ始めるかな……」

 そして、義姉達の無体な仕打ちにも、ただひたすら我慢して、神に祈りつづけます。

「無駄口はよい。それより、シンデレラ、早く手伝わぬか!」

「あん? なんで、オレが、んなことしなくちゃなんねー? そんくらい、自分でできねーのか!」

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その日、街中は浮き足立っていました。

 そう、その日は城下街は勿論、近隣の国の王侯貴族の未婚の娘達を招いて、お城の世継ぎの王子様の花嫁を探すためのパーティが開かれるのでした。

 街中の貴族の娘達は、この日の為に最高の洋服を揃え、最高のお化粧術を身に付け、王子様の花嫁となるのを夢見ていました。

 シンデレラの家も立派な貴族。

 当然、パーティに招待されている、継母と義姉達は朝からおしゃれに余念がありません。

 シンデレラは、そんな義姉達の晴れ姿を見ながら、胸をいためておりました。

 自分も一度王子様にお会いしてみたい。

 けれども、意地悪な継母はシンデレラを王子様のパーティに連れて行くつもりはなかったのです。

 可愛そうなシンデレラは、家でひとり、留守番です。

 王子様の楽しげな舞踏会を、思い描きながら……。

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「王子様の嫁探しだー? けっ、つまんねーの。そんなもん、行きたい奴が行きゃぁ、いいんじゃねぇ? 大体、そーぞーするだけでも、おぞましいったらねーや」

 美しく着飾った義姉たちを見送った後、シンデレラはいつものように、台所で、ひとり、涙にくれていました。

 一度でいい。私もあんな風に着飾ってみたい。王子様にお会いしたい、と……。

 神様、お願いです、と……。

「あー、シンデレラ。どうしたんですかー?」

 すると、どうでしょう!

 暖炉の灰の中から、突然、魔法使いのおばあさんが現れたではありませんか。

「どうしたもこうしたもねーよ………って、なんで、魔法使いがふたりいんだ? しかも、本当に魔法使いか? その派手な格好」

「深い事を気にしてちゃ、立派な大人になれないよ、アンタ」

 魔法使いは、亡くなったシンデレラの母に頼まれてやって来たのだと告げ、涙にくれるシンデレラに、涙の訳を尋ねました。

 シンデレラは、亡き母を思いして驚きながらも、王子様の舞踏会の事を話しました。

「魔法使いってか? んじゃあさ、ものは相談だ。オレの身長、あと1センチ……いや、10センチばかしのばしてくんねー? できんだろ?」

「……コンプレックスの塊だねぇ……」

「あー、シンデレラ、すみませんねぇ、残念ながら、今回は、そんな薬は持ち合わせてないんですよぉ。代わりに……」

 魔法使いは、シンデレラにたいそう同情しました。

 そして、言うのです。自分が、シンデレラを舞踏会に行けるようにしてあげよう、と。

「じゃ、まずは、ワタシからだね。どれ、シンデレラ、顔をみせてごらんよ…………ふーん、まあ、素材は悪くないね。じゃ、後は、ワタシの腕の、見せ所だ」

「……………っ、ちょっと、ちょっと待てっ! なんで、化粧なんかすんだ? それに、なんだってんだよ、そのぴらぴらの服は!」

「ふふふっ…………やっぱり、瞳が赤だと、赤い宝石がよく映えるねぇ。ドレスはやっぱり、清純派がいいかな。そうそう、王子様を見事にたぶらかすためには、これくらい、露出度を抑えておいた方が、かえって新鮮だねぇ。ナチュラルメークで……と、うーん、悔しいね、ノーメイクでもやっぱり、お肌が綺麗だよ。でも、まあ、かるくファンデと、チークものせて……眉は細めに、シャドウは控えめ。マスカラは淡めのグレーでと、仕上げの口紅は、やっぱりピンクだね。後は、このガラスの靴、と」

「………………………っっつつ、だ〜〜〜〜もうっ! 気色悪ぃ! なにしやがんだっ!」

 魔法使いが魔法を唱えると、どうでしょう!

 シンデレラは見違えるほどに美しい姿になりました。

 みすぼらしい古い服は金糸銀糸の美しいドレスへと変わり、足元には重々しい木靴でなく美しいガラスの靴。

 煤けていた顔もすっかり綺麗にお化粧が施されて……。

 ああ、これで、王子様のパーティに行けるわ! 

 シンデレラは喜びました。けれど、ふと、思い当たります。

 せっかく綺麗なドレスを着て、まるでお姫様のようになったというのに、お城まで行く、馬車が私にはない……。

 シンデレラは、ふたたび涙にくれました。

 けれども、魔法使いはにっこり笑って言うのです、かぼちゃとはつかねずみを数匹、持ってきなさいと。

「なにすんだよ、かぼちゃなんかで。ねずみも、どぶねずみくらいならいるけどよー……はつかねずみなんて、いるわけねーじゃねぇか? ああ、そういや、職務怠慢親父の話相手のハムスターが、いたな……」

 シンデレラは、魔法使いに言われたとおり、かぼちゃとねずみを持ってきました。

「ハムスターですか? まあ、なんとかなるんじゃないですかねぇ……。えーと、かぼちゃには、この『強力成長剤ルヴァA12』と『形成変化剤ルヴァB23』をかけて、と……。それから、ハムスターには『強力成長剤ルヴァ C20』と『種族変化剤ルヴァD30』でも混合してあげてみましょうかね」

「………………そんな薬、どーしたんだよ?」

「私が作ったんですよー。ちょうど良かったですねー。私も、動物実験がしてみたかったところなんです。――――っと、どうやら、成功のようですねー」

 魔法使いが、今度は、かぼちゃとねずみに魔法をかけると、どうでしょう、かぼちゃとねずみは、立派な馬車へと変化したのです!

 シンデレラは喜びました。

 これで、王子様のパーティに行けるわっ!

「へえ、おめえ、上手い事やるな。この調子で、オレの身長も、もちっと……」

「あー、そうはしてあげたいところなんですがねえ、実は、この薬の効果は持続性が薄いのですよ」

「ああ、そうそう、言い忘れたケド、アンタのそのドレス、レンタルでねえ、今日中に返さなきゃなんないんだよねえ」

 けれど、魔法使いは言いいました。

 その魔法は、12時までだと。12時を過ぎると、魔法は解けて、元の灰かぶりにもどってしまうと。

「今までの実験からするに……多分、持って数時間ほどじゃないかと」

「12時までには返さなきゃ、膨大な延滞金とられちゃうんだよね。だから……」

 魔法使いは繰り返して言います。

 シンデレラ、必ず、12時までには帰ってくるのよ、と。

 お城の大広間の鐘が12時を打つのが終われば、魔法も解けてしまうのだと……。

 けれど、ただひとつ、ガラスの靴、それだけは、魔法使いからシンデレラへの贈り物でした。

「それさぁ、珍しくてつい衝動買いしちゃったんだけど、サイズが合わなくてさぁ。いいよ、アンタにあげる」

「ガラスの靴だぁ? こんなもん、動きにくくって仕方ねーじゃねぇか? そもそも、割れたらすげーことになるぜ?」

「大丈夫だよ。ソレ、ガラスなんて言ってるけど、実はプラスチックだったんだよねぇ。何しろ、通販で買った代物だから、すっかり騙されたってわけさ。ま、もらっておいてよね。そんなないだろ?」

 こうして、シンデレラは、魔法使いに感謝して、王子様の舞踏会に向かったのでした。 

「……それにしてもよー、ここまで、このキャスティんグできて、後残ってんのはふたりか? どっちが王子様なんだ? どっちにしても…………オレは、嫌だぞ、おい?」

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 立派な馬車から降りたのは、美しい娘。

 誰しもが、彼女に見とれずにはおれません。

 舞踏会に集まった者たちは、あれは、きっとどこかの名のある国の、姫様に違いないと囁きをかわします。

 そう、シンデレラの継母や義姉たちでさえ、それがシンデレラだとは気づきませんでした。

 そうして、美しいシンデレラは、すぐに世継ぎの王子の目にとまりました。

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「ははははっ、やあ、綺麗だね。俺と踊ってくれない? なんて……照れるな」

「……………ふざけんな。(やっぱり、こいつかよ……)」

 王子様はシンデレラにダンスを申し込むと、もう、他のどの女性とも踊ろうとはしませんでした。

 王子様は、すっかり美しいシンデレラを好きになってしまったのです。

「………馬鹿殿様みてぇ……」

「え? 何か言ったかい?」

「………気にすんな。おめーには、はまり役だって言っただけだぜ」

「そうかい? 嬉しいなぁ。あはははははっ」

「……………」

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楽しい時間はあっという間に過ぎて行きます。

王子様と踊るのに夢中で、シンデレラはすっかり時間の事など忘れていました。

いつの間にか、大広間の時計は12時少し前を指していたのです。

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「げっ、やべぇ」

 シンデレラは魔法使いの言葉を思い出して、慌てました。

 早く帰らないと! 魔法がとけてしまいます。

「おい、早く手ぇ、離せよ!」

「え? どうしたんだい?」

「いーから、離しやがれ!(ぼかっ)」

「……乱暴な君も素敵だね。あはははっ」

 シンデレラは、名残惜しく王子様の手を振り解き、困惑する王子様の手をすり抜けて、一目散に駆け出しました。

「…………………じゃ、やっとこさ、お別れできるぜ。あばよっ!」

 大広間からの階段を駆け下りるシンデレラの耳に、大広間の鐘の音が響きます。

「マジ、やっべぇぜ」

 焦るシンデレラは、階段でつまづき、ガラス靴を片方落としてしまいました。

「でも、ま、いいだろ。どうせ、高枝切り鋏についてきたような、ガラスの靴だ。それよか、さっさと帰るか」

 一瞬、取りに行こうか逡巡しましたが、大時計の鐘の音は、もうすぐ鳴り止みます。

 シンデレラは、踵を返すことなく、そのまま、お城から出て行きました。

 階段に、ガラスの靴を残して……。

「シンデレラ……結構、足大きいんだね」

 シンデレラを追いかけてきた王子は、階段に残されたシンデレラの靴を抱えて、あの美しい少女の面影を心にたどるのでした。

「………ああ、この靴、俺も欲しかったやつだ。あの深夜の通販の番組って、あのわざとらしいリアクションと、深夜ひとりの寂しさもあいまって、ついつい欲しくなっちゃうんだよね。なんだ、彼女も、通販マニアだったんだっ!」

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 王子は、すっかりシンデレラに恋していました。

 けれど、彼女がどこの誰なのか、さっぱり分からない為、探しようがありません。

 ただ、ひとつ、手がかりがあるとしたら、それは……彼女が残して行ったガラスの靴だけです。

 そこで、王子は、街中におふれをだしました。

 このガラスの靴に足がぴったり合う娘を、王子の妃にする、と。

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「名案だな。さすが、俺だよね。この分じゃ、すぐにあの子も見つかるさっ」

 翌日から、王子の妃探しが始まりました。

 王子と従者は舞踏会に招待されてた貴族の娘達の家を一軒一軒回りますが、なかなかあの美しい娘は見つかりません。

「王子様ー。もう、ボク疲れたよ」

「何をいってるんだ! まだまだこれからじゃないか!」

「だってぇ、ガラスの靴に足の合う女の子なんて、たくさんいすぎてどれがどれか分かんないじゃないか。だいたい、王子も、ちゃんとその子の顔、覚えてるの? 顔見て分かるくらいなら、ガラスの靴なんて、わざわざ持ち出す必要ないじゃないか。それにさ、顔も覚えてなくて、よっくその子が好きだって言えるよね。ねぇ、チュピもそうだって言ってるよ」

「何言ってるんだ! 大丈夫だよ、きっと。このガラスの靴にぴったりと合う足を持った女の子が、彼女なんだからさ」

「…………結局、顔、覚えてないの?」

「あははははははっ」

 王子の従者は、最後にシンデレラの家にもやって来ました。

 まず、上の姉が靴を試そうとしましたが、中々足がはいりません。足が大きいのです。

「………いっそ、指を切り落としてしまうか?」

「ちょ、ちょっとお待ち下さい! そこまでして、あの王子の妃になれとおっしゃるのですか?」

「嫌なら別によいのだぞ。物語の流れ上のセリフだ」

「………はあ、それは……さすが、お母様です……ははははっ……はあっ………」

 次に、二番目の姉が靴を試しましたが、足が小さすぎてて靴はごそごそです。

「詰め物でもしたらどうだ?」

「お母様……私は、人と争うのが嫌いです。そこまでして、あの王子の妃になる必要があるのかどうか……」

「うむ、わかった。―――そういう事だ、お引取り願おう」

 ふたりの娘の足に靴が合わなかったと分かり、従者は継母に他に娘がいないか尋ねますが、継母は家にはもう娘はいない、と答えます。

 しかし、その言葉に従者は首を傾げました。

 この家には、もう一人、娘がいたはずだったからです。

 けれども、継母は、シンデレラはあまりにみすぼらしい娘で、王子の探す娘であるはずがないと言うのです。

「あれ? おかしいなぁ。もうひとり、女の子いるでしょう?」

「いるにはいるがな、あやつは、舞踏会になぞ出席してはおらぬはずだ」

「でもさ、物はイタメシ(試しです)って言うじゃないか、せっかくだから、連れてきてくれないかい?」

「うむ、そういう事ならば仕方なかろう。シンデレラを、ここへ」

 けれども、王子があまりに熱心に、その娘を見たいというので、継母は渋りながらもシンデレラを呼び出しました。

「んだよ、うっせーな! ――――――――って、げぇっ、あん時の……」

 シンデレラは、相変わらず灰にまみれた汚い姿で、自分の姿を王子様に見られるのに恥じ入った様子をしていました。

「じゃ、一応、君もこの靴履いてみて」

 従者がシンデレラにガラスの靴を差し出しますが……。

 がちゃんっ!

「おっと、すまぬな」

「あああっ!」

 継母が、手にしていた杖で、ガラスの靴を割ってしまったのです!

「……ああ、粉々になってしまったか……。手が滑ったのだ、すまぬ」

「お母様が、気に病むことでわないでしょう。不慮の事故です」

「おお、不慮の事故だな。そんじゃ、オレはもう用はねーから、行くぜ!」

「おや……? そういえば……お待ちなさい、シンデレラ」

 けれど、ガラスの靴はもう片方あります。

 そう、シンデレラが履いていたもう一方です。

「……オレは、そんな靴の片方なんて知らねーぜ!」

「いいえ。シンデレラ、嘘はいけませんよ。あなたは、いつも素直でないのですね。けれど、わたくしには分かってますよ。あなたが、本当は心優しい娘である事を……」

「…………!! おめー、その靴どこで!」

「今朝、犬のカティスの小屋の中にあったのですよ。今、思い出しました。よかったですね、シンデレラ(にっこり)」

 シンデレラがガラスの靴の片方を差し出して、足にはめてみせたのです。

 そう、王子にも分かりました。

 これこそ、あの時一緒に踊っていた娘なのだ、と。

「……やっぱり、君だったんだね!」

「(顔見て、さっきから、分かってなかったのかい)<一同」

「違う、オレは違うぞ。断じて、違うからなっ!」

 王子は、シンデレラに手を差し出すと、この人こそ、自分の妃になる人だと言いました。

 その事態に、継母も義姉たちも、悔しさのあまりに、顔を真っ青にし、口もきけませんでした。

「うむ。めでたい」

「でかしたな、シンデレラ。玉の輿だ。幸せになるんだぞ」

「よかったですね、シンデレラ。正しき者は、いつの日にか必ず幸せになれるのですよ」

 そして……。

「ばっかやろー! 離せ、離しやがれっ! オレは、絶対、城へなんぞ、いかねーからなっ!」

「せっかく、再会できたのに、君ってテレ屋さんなんだね」

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そして……王子様は、シンデレラを馬に乗せて城に連れかえると、盛大な結婚式を挙げました。

 その結婚式には意地悪な継母や義姉たちも招待されていたそうですが、その時の継母たちの、悔しそうな顔ったらありませんでした。

 王子様とそのお妃になったシンデレラ。ふたりはいつまでも幸せに、仲良く暮らしたという事です。

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「幸せになるんだぞ、シンデレラ」

「お嬢ちゃんに幸あれ、だ」

「いつまでも貴方のその優しさを忘れぬように……」

「―――幸せになろうね、シンデレラ。あはははっ」

―――物語の終わりはいつも………

めでたし めでたし♪

「ちっとも、めでたくねーっ! オ、オレは、ぜってーこんな終わり方、認めねー!!!!」


<言い訳>

初挑戦、コメディ(風?)。

初挑戦なんで、面白くなくてもしかたないっす・・・・・・(^^;)。

基本な笑い路線を目指しましたが、基本こそが難しいですね。

べたべたな面白さを追求したかった・・・・・・。

このシンデレラの物語、ベースはほとんどディズニーです。

(出版社や訳者によって、全然違うんですよね、灰かぶり姫って)