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<オリジナル話・2>

入学式の日に【2】

 夕食だけどいわず、鳥貝の母は娘の部屋に一泊する事になった。
「はぁーぁ。本当、すごいベッドね。」
 娘のパジャマを借りて、ダブルベットに腰かけた母は大きな溜息をついた。
「広いお部屋に、お風呂もトイレもついていて。こんな部屋でこれから過ごせるなんて、本当にあなたはラッキーだわ。というか、夏目くんに感謝をしないとね。きっと、夏目くんの人徳のなせる業なんでしょうね。あの人たちとのつながりも、この好意も。」
 お風呂上りで髪を拭っていた鳥貝はふふ、と、笑う。
 母の口から兄・夏目の名前を聞くのは、不思議な気分だった。
 少し前までおぼろげな形状しか持ってなかった兄の人物像が、今はもうはっきりと心の中にある。
「・・・・・で、このベッドに百合子くんも泊まったりするの?」
「・・・・・・っ!!」
 突然何を言い出すのか、この母は。ちょっと前まで、男だらけの寮に居住している事に怒りを表していたのに。
「泊まってません。泊まったこと、ないからっ。とういか、百合子さんとは、そういう関係じゃない。」
 この部屋に一緒に一泊したことはあるけれど・・・・・・と、心の中で付け加えてみた。もっとも、一緒のベッドではなかったけれど。
「ふーん・・・・・・。別にいいと思うけれど。お父さんはともかく、わたしは、おつきあい相手について黙ってたり嘘を言われさえしなければ、あなた自身の責任の及ぶ範囲で好きにすればいいと思う。女親は娘のそういう所に寛容なものらしいわ。それに、相手が百合子くんだから、余計に安心してるし。」
 田舎暮らしで田舎育ちの母の口からの言葉とは思えない。
 びっくりして、母を凝視していると、母は悪戯っぽく笑った。自宅にいるときにはあまり見たことのない表情だった。
「わたしはね、お父さんとお見合いで知り合って、結婚した。一応、学生時代に恋もしたけれど、そんな淡いものが実るわけなかった。お父さんとの結婚を後悔していないし、お父さんの事を愛してもいる。でも、ちょっとだけ・・・・・・ほんの、ちょっとだけよ、もう少し色々な恋愛がしたかったな、って、思ってる。」
 少し、意外な言葉だった。母の女としての部分をはじめて見たのかもしれない。娘と母親が、今、対等に女として対峙している。
「百合子くんがあなたにとって、一時の恋になるにしろ、これからずっと続くものにしろ・・・・・・あなたが幸せになれればいい。別に、百合子くんでなくても、たとえばこの寮の他の誰かでもいいのよ、わたしは。安羅くん、だっけ? 綺麗な男の人よね。多飛本くんもおちついてて素敵。時屋くんは用心しないと遊ばれちゃいそうだけど。白熊くんは玉の輿ね。」
 鳥貝の身の安全か確保されていると安心したからこそ、こういう軽口が言えるのだとは分かっていても・・・・・・なんとなくゲンナリする娘だった。
「でも、やっぱり一番は百合子くんかな。何しろ、あなたの事を本気で好きでいてくれる。」
 近づいてきた娘の左手を取る。薬指に不自然に貼られた絆創膏。そこに触れて・・・・・・内側の硬い感触を確認した。
「ペアリング、かしら?」
 百合子の左手薬指も確認済みだったらしい。
「こ、これは・・・・・・好きでつけてるわけじゃないの。色々あって、つけちゃったら取れなくなったから、それで・・・・・・、」
 母はくすくす笑った。言い訳にしか聞こえていないらしい。
「もう、いい・・・・・・。寝ましょう・・・・・・。」
 鳥貝はすっかりふてくされて、部屋の電気を消して、ダブルベッドの母の隣にもぐりこんだ。
「・・・・・・ん?」
 久しぶりに、母娘みずいらず・・・・・・かと思いきや、ベッドの足元でもぞもぞとした動く感触に母は飛び起きた。
「ああ・・・・・・そうだ、ごめん、お母さん。紹介遅れてた。彼女はわたしの同居人、」
 足元に落ち着いた小さな固まりを鳥貝は傍まで引き寄せた。暖かな柔らかいそれは。
「ミス・ノーラよ。」
 今までどこに行っていたのだろう。そして、どこから現われたのだろう。当たり前のように、いつもの時間にいつもの場所にやってきた。ミス・ノーラは「なぁ」と小さな声で不満を示した。わたしは眠いの、放っておいて、とでもいうような声だった。
「猫? 猫と一緒に寝てるの?」
「うん。わたしの先住者だから。あ、それでね、ミス・ノーラ、実は今妊娠中なんだけど・・・・・・子猫、一匹飼わない?」
「えぇ? 猫なんて飼ったことないわよ。」
「いいじゃない。お母さん普段家にひとりで淋しいでしょ。いい話相手になるわよ。」
「猫が?」
「意外とね。百合子さんが言うには、夏ごろに里子に出せるかな、って・・・・・・うん、夏になったら、子猫連れて帰郷するからね。」
「うーん・・・・・・お父さん、なんて言うかしら。」
「構わないわよ。わたしの代わりだって言っておいて。」
 母娘で、そういうたわいない会話を繰り返しながら、眠りについた。
 血が繋がっていないなんて、どうでもいいことなんだ、と、鳥貝は改めておもった。けれど、その逆はないことも鳥貝はもう知っているけれど。


 翌朝、鳥貝は母より随分早い時間に目覚めた。昨日にあまりに色々あって疲れきっていたらしく、鳥貝の携帯の振動にも目を覚まさなかった母を見てほっとした鳥貝は、そっと起きだした。
 五時半。この寮で暮らすようになってから、朝食当番の時はいつもこの時間だ。そうでなくても、六時には必ず目を覚ます。今日は朝食当番ではないけれど、昨日のみんなへのお礼に、朝食に何か一品サービスしようと思っていた。
 目覚めは、いつもパンの良い香りがする。毎日とはいわないけれど、週に3,4日は白熊がパンを焼く。今日も、いい香りに誘われた。
「おはようございます。」
「おはよう。いつも早いね。」
「白熊さんには負けますよ。」
「ぼくの早起きは生活習慣だからね。このリズムを崩すと、体調も崩れる。・・・・・・時に、お母さんはよく眠れていたかい?」
「はい、おかげさまで。疲れたのか、まだ寝ています。実家ではもう起きていている時間なんですけど。」
「ゆっくり寝かせてあげるといい。昨日は色々あったからね。今朝は美味しいパンをご馳走するよ。むろん、サービスだ。」
「ありがとうございます。さて、わたしは鶏舎に・・・・・・、」
「ああ、鶏舎は、百合子に行かせたらいい。居候にはそれくらいさせないと。居間で寝ているよ。たたき起こしてやって。」
「分かりました。でも、百合子さん、泊まっていたんですね、知らなかった。」
 台所から居間に向かった鳥貝の後ろ姿に、白熊は苦笑を向けた。
「うーん・・・・・・百合子のやつ、やっぱり実は愛されていないのかも。」

 居間の三人がけのソファの肘掛に長い足を投げ出して、毛布をかぶって百合子は寝ていた。ソファから滑り落ちることもなく、大層良い寝行儀である。育ちのよさをこんな時にも実感する。
 居間に入り込んでくる緩い朝日の中で、鳥貝は百合子の寝顔をじっと観察した。
 やっぱり、綺麗だった。長い睫、形良い眉、嫌味なく高い鼻に、上下の形の整った薄い唇。
 こんな綺麗な男の人を、鳥貝は地元では見たことがなかった。まるで作りもののようだと思った。穏やかな呼吸に上下する胸元見て、そこにそっと手を押し当てる。つくりものではなく、彼が生きているのだと実感するために。
「・・・・・・ん・・・・・・? 春海?」
「おはようございます。」
 薄目を開けた百合子に笑顔で挨拶すると、百合子はそのまま無防備に笑った。やっぱり、綺麗だと思わずにいられなかった。
「おきてください。家主さんからの言いつけで、鶏舎に行ってきて欲しいんですけど。」
「家主・・・・・・、ああ、白熊か。別にかまわないけどね・・・・・・でも、春海、ひとつお願いが、」
「はい?」
「キスして。」
「・・・・・・はぁ?」
「目覚めのキス。じゃなきゃ、起きない。」
「・・・・・・や、です。」
「じゃ、起きない。」
「・・・・・・別に、構いませんよ。そのかわり、朝食は抜きですから。」
 あきれ果てて立ち去ろうとする鳥貝の腕を取る。
「じゃあ・・・・・・キスするから、朝食、作って?」
「なっ、なんで・・・・・・!」
 云うよりも早く、百合子は鳥貝の体を引き寄せて、抱きしめて、唇を重ねた。
「・・・・・・っ!」
 朝から随分濃密なキスだった。百合子のキスは、鳥貝の思考能力をいつも簡単に奪う。共用の場では、こういう事はしないように、と皆から釘をさされているのに。それも、忘れてしまう。
 唇が離れて、百合子の胸に引き寄せられて、しばらくしてはっとはしたけれど。
「・・・・・・何するんですか、朝からっ!」
 慌てて、百合子の体から離れた。また、いいようにされてしまった気がして、悔しい。
「もう、早く起きてくださいっ。キスしたんだから、鶏舎に・・・・・・!」
「はいはい。おれのぶんの朝食の確保、たのむよ。」
「・・・・・・もう、お母さんもいるのに・・・・・・。」
 ぼそっと呟きながら、母親がまだ寝ていて良かったと、心から思った鳥貝は勿論、居間のキャビネットの向こうに母がいた事に気づいていなかった。


「おはよう。あら、いいにおい。」
 7時ぴったりに、鳥貝の母が食堂にやってきた。朝食の準備はすんでいる。今日の朝食当番は多飛本だ。
 別名、台所の管理人、の多飛本は、口先だけではなかった。さすがというか料理の腕もかなりのもので、昨夜の夕食の竹の子ご飯、お手製鰹のたたき、旬の野菜の煮物・・・・・・完全な和食メニューは普通の家庭料理というよりも、どこかの一品料理屋で食べられるほどの腕前で、けちのつけようがなかった。
 当初、鳥貝が感じたように、ここの男たちの基本は和食。あるいは、あっさりとした洋食だった。普段は魚よりも肉料理が多いものの、脂っこいものや濃い味を好む者はいなかった。よって、鳥貝が受けついだ母の味は、ここの男たちに概ね好評であり、幸いにも身に着けた味付けの加減を意識して変更する必要がなかった。
 白熊がパンを焼いた日の朝は洋食メニューだ。
 多飛本はキャベツスープを作り、一品を鳥貝に任せた時間でポテトサラダを作った。
 鳥貝は、お得意のオムレツをいつも以上に腕によりを掛けてつくった。美羽子さんから受け継いだ味だ。実は母には食べてもらったことがない。これを、母に食べて欲しかった。
「嬉しいわ。ここの男の人は皆、料理の腕が良いのね。うちのお父さんなんて、卵焼きくらいしか焼けないから、うらやましい。皆、いいダンナ様になれるわね。」
 母は安羅に勧められた席に座りながら、うふふ、と、嬉しそうに笑った。
 母の言葉に、実は百合子さんは料理はからきしなの、と言い出しそうになるのをこらえた鳥貝だった。鳥貝がそういうと、きっと誰かがそれじゃあ、いいダンナ様にはむかないな、とでも突っ込んできそうだったから。そして、そうすると確実に百合子がヘソを曲げる。ここでのやり取りのリズムを学習した結果であった。
 今日は皆が大学に赴く予定だ。鳥貝は数日続くオリエンテーションがあるし、他のメンバーも何らかの用があった。だから、今日は少し早い目の朝食だった。鳥貝も、母を駅まで送っていないといけないから、早い目の方がありがたい。
 普段から、朝は比較的皆が揃って朝食を取ることが多いが、今日はそんな理由から全員が集合していた。プラス、百合子と鳥貝の母もいるが。
 朝食メニューも鳥貝の母には好評であり、鳥貝のオムレツも母からは高評価をもらった。それが美羽子さんの味であることは、もう少し黙っていようと思った鳥貝だったが。
 食事の終わりかけ。それぞれ食べる速さが違う皆が、個別に食器を台所に片付けだしていた。わたしがするのに、という鳥貝母の好意を丁寧に断って。
「みんな、本当に規律ただしいのね。」
 食後のコーヒーを飲みながら、鳥貝母はほっとしたように笑っている。この寮の皆を心から信頼してくれたようだ。
 けれど、ふいに鳥貝母は表情を改めた。百合子が鳥貝のぶんの紅茶を入れて食堂のテーブルにやってきた。彼を見据えた。
「ねぇ、百合子くん。」
「はい?」
「あなたに、言っておきたい事があるの。」
 緊張したような鳥貝母の声に、食器の片付けや食後のティータイムをしていた他のものたちも押し黙った。
「ぼくらは、席をはずしましょう。」
 多飛本が何か勘付いて、他のメンバーと目配せを交わしたが、鳥貝の母は首を振った。
「ごめんなさい。別に聞かれて困る話じゃないの。皆さんは気にしないで。いえ、ごめんなさい、気にしないではおかしいわね。気になってしまうから。だから、聞いててちょうだいね。」
「お母さん?」
「春海もちょっと黙って聞いててね。」
 娘の肩をぽんと叩いた。
「百合子くんは、うちの子とお付き合いをしているのよね。これは形だけの確認。はいもいいえもいらない。私があなたたちを見て、そう確信したから。」
 百合子は首を縦にふった。
「春海は、うちの大事なひとり娘なの。親は子供の幸福を願うもの。けれど、ごめんなさい、わたしたちは古い田舎の慣習に縛られている。春海が若い今のうちに一時的に家を出るのは仕方ないわ。この都会で就職しても構わない。けれど、いつか地元に戻ってきて、家を引き継いでいってもらう必要があるの。鳥貝の家を、終わらせるわけにはいかないの。由緒ある家ではないけれど、代々続いてきたのよ。家の名前も、土地屋敷も、引き継いでもらわないといけない。ひとり娘として、婿をとって。だからね、それを、理解したうえで、春海とお付き合いしていただきたいのよ。あなたは、百合子の家のご長男。今は工学部に在学してみえるようだけれど、いつかは医学部に入りなおし、いずれは、ご実家を継ぐおつもりなのよね?」
 鳥貝の母の言いたい事は、誰にも分かる。一時的な恋ならかまわない。けれど、それが実を結ぶものであってはならない。それぞれがそれぞれの家を継がないといけないのだから。
 なのに、鳥貝の母のその言葉に、百合子はにこりと笑って、いとも簡単に言ってのけた。そう、拍子抜けするぐらいに簡単に。
「おれは百合子の家はつぎませんよ。うちにはおれより跡継ぎに向いた妹がいますから。だから、おれは、鳥貝の姓になってもぜんぜん構いません。多分、うちの親も何も云わないと思います。もちろん、それは春海次第ですけど。おれが、春海に心変わりされなければの話。」
 あっさり言い切った。
 鳥貝の母はもちろん、鳥貝も目を丸くしている。
 鳥貝の母が心配するのは、きっと、まだずっと先の事。これから、彼らにはいくらでも恋を繰り返す時間が残っている。なのに、百合子はあっさりと決断をくだす。
 鳥貝の母は苦笑した。
「・・・・・・そうね。春海次第ね。まだ、どうなるか分からない話だもの。ただ、あなたに・・・・・・あなたたちに、聞いておいて欲しかった。・・・・・・百合子くん、ありがとう。春海も、覚えておいてね。」
 義務ではなく、恩でもない。春海も、いつかは実家に戻るのだろうと漠然と思っていた。というより、いつまでもこの地にいるとは考えてはいなかった。ただ、学びたいことがこの地の大学にあったからここに来ただけなのだ。この地で、就職して、この地で恋をして、結婚して・・・・・・そこまでは考えていなかった。まだ先の話だと思っていた。
 けれど、鳥貝の家の両親にとって、彼女を都会に送り出すとは、そういう覚悟を考えさせられるものだったらしい。
「ああ、ほんと、朝からこんな話ごめんなさい。皆忙しいのに、手を止めてしまって。・・・・・・でも、うん、いい返事をもらったわ。これで、心安く家に帰れます。」
 鳥貝母が立ち上がって、改めて皆にお礼をいい、深々と頭を下げた。
「皆さん、娘をよろしくお願いします。」
「まるで、今すぐ嫁にやるみたいですよ。大丈夫です。そう簡単に、彼女はおれに折れてくれそうもないですから、それはずっと先の話ですよ。」
 百合子が笑った。
 顔を上げた鳥貝の母も微笑み、困惑しながら微笑む娘の手を取った。
「じゃあ、わたしはもう行くわね。見送りはいらないわ。あなたも、登校の準備なさいよ。・・・・・・それじゃあ、お世話になりました。是非、うちの田舎にいらしてくださいね。大歓迎しますから。」
 寮の玄関までは皆で見送った。これ以上いいわ、という母の言葉に、それ以上の見送りは控えたけれど・・・・・・少しだけ、淋しい、と、鳥貝は思った。これから、母や父と会う時間が極端に減ることを、改めて思い知ったから。
「小さな嵐だったな。」
 後片付けの続きで、皆で台所に戻りながら、多飛本がくすっと笑った。
「ご、ご迷惑をおかけして・・・・・・すみません。」
「でも、楽しかったよ。」
 これは安羅。
「今度は、お母さんの手料理も食べたいよね。春海ちゃんの味の元だからね。」
 これは時屋。
「じゃあ、本気で夏になったら、みんなで行くかい?」
 白熊が云う。
 それもいいかもな、と、みんなが好感触な返事をする中で、百合子が。
「その前に、春海とおれとふたりで帰るから。」
「え? なんで?」
「そりゃあ、ご挨拶、的な?」
「は?」
「娘さんとお付き合いさせてもらっています、の。あるいは、娘さんをぼくにください、とか。」
 百合子の言葉に、皆は小さく息をついて、あっさりそれぞれの作業にもどった。大学に行く時間が迫っている。
「百合子さんの言葉は・・・・・・どこまでが本気かわからないんです。」
「え? 全部、本気本気。鳥貝千里、良い名前じゃない?」
「・・・・・・も、いいです。私、昨日の子たちと待ち合わせしてるんで、急ぎます。」
「あ、おれも行くから。」
「ついてこないでください。」
「途中までくらい、いいだろ。それから、昼は一緒に・・・・・・。」
「彼女たちと食べる事になるだろうから、無理です。」
「じゃあ、おれも一緒に・・・・・・。」
「無理です。絶対に、無理すぎます。」
 食堂のテーブルを拭き終えて、荷物の準備をするのに自室に向かう。その間、後ろにつきまとう百合子と、そんな会話を続けながら・・・・・・両親の元を離れて淋しい分、ここの寮が賑やかだからいいか、と、思った鳥貝だった。



おわり